シビックプライドの向上について
まちづくり 2025年6月定例議会

シビックプライドの向上について

シビックプライドの向上とふるさとサポーターズ制度による「ふるさと納税額 増額」にむけて、扶桑町のシビックプライド醸成策・若者の定住応援制度・ふるさと納税の使途項目・納税額の増額策について幅広く質問しました。

Background
質問の背景

シビックプライドとは、私たちが住む地域に対して抱く誇りや愛着のことです。扶桑町で生まれ育った方、かつて住んでいた方にとって、扶桑町の自然や文化、人々の温かさは特別なものだと思います。ふるさと納税は、そうした「応援したい」という気持ちを形にする制度であり、扶桑町を離れた方々が納税を通じて町を応援してくださるなら、それは大変嬉しいことであり、そうした活動を知ることで今住んでいる私たちの扶桑町への誇りも一層深まると考えます。

本質問では、扶桑町のシビックプライド生まれ育った若者の定住応援制度ふるさと納税の使途項目ふるさと納税額の増額策の4点について、シビックプライドの向上とふるさと納税額増額にむけた取り組みを質問しました。

Section 01
(1)扶桑町のシビックプライドについて
片野たいが

シビックプライドとは、私たちが住む地域に対して抱く誇りや愛着のことで、扶桑町で生まれ育った方、かつて住んでいた方にとって、扶桑町の自然や文化、人々の温かさはきっと特別なものだと思います。ふるさと納税は、そうした「応援したい」という気持ちを形にする制度ではないでしょうか。

扶桑町人口ビジョンでは、多くの町民が今後も扶桑町に住み続けたいと考えており、その理由として名古屋市への良好なアクセスという利便性と、木曽川によって形成された自然景観を併せ持つ地理的優位性があります。この「都市への近さと自然の豊かさの共存」を町の個性として前面に出し、PRを強化することで、住民が自分たちの住む場所ならではの魅力を再認識し、誇りを感じる機会が増えると考えます。

扶桑町が考えるシビックプライドの醸成についてその考え方、実施施策についてお聞きします。

町に誇りを持つ人が増えることは、町の持続的な発展のため重要と考えております。令和4年度の町制施行70周年記念事業では、町内でマルシェやキッチンカーなどが集うイベントを開催するとともに、タウンプロモーションを積極的に行い、町民一人ひとりへの地域への愛着や町内外の多くの方からのファンベースの確立を目指して取り組みました。

この経験をふまえ、令和6年度からは地域協働課でにぎわい創出事業を実施しております。町内でにぎわいを創出する者に対し補助金を交付するもので、行政主体のイベント開催ではなく事業者の新しい知見のもと地域の魅力を活かしたイベントを開催することで、新たなにぎわいを創出するだけでなく住民が地域の魅力を再発見する機会にもなり、シビックプライドの醸成に繋がると考えております。

イベントの中では町のPRブースを設けて70周年の際に作成したプロモーション動画を流すなど、扶桑町の魅力を広く発信することで認知度を高め、町民が誇れるまちづくりを推進しております。さらに、町内小中学校では地域の企業への職場体験、地域の事業所による出張講座の開催、地元食材を活用した給食の献立募集事業などを通して、子どものころから地域に愛着を持っていただけるよう取り組んでおります。

Section 02
(2)扶桑町で生まれ育った若者の定住応援制度について
片野たいが

町民のシビックプライド醸成が持続的発展に重要と考えられ、地域の魅力を再発見する機会を創出することに始まり、地元食材を使った給食などを通し、子どもたちの地域への愛着を育まれているとのことです。ホームページでは、令和6年度の転入者数は1,486人、転出者数は1,622人でした。

大学進学による転出者数、就職による転出者数を含む同時期の18歳から30歳までの転入転出状況についてお聞きします。

令和7年3月と4月の18歳から30歳までの転出者数は126人です。対する18歳から30歳までの転入者数は156人です。30人の転入超過となっております。

また、令和6年3月と4月の18歳から30歳までの転出者は178人です。対する18歳から30歳までの転入者数は199人です。21人の転入超過となっております。

片野たいが

ありがとうございます。それでは、同時期の全体の転入転出状況についてお聞きします。

同時期の全体の異動人数につきまして、令和7年3月と4月の転出者数は422人です。対する転入者数は360人です。62人の転出超過となっております。

また、令和6年3月と4月の転出者は377人です。対する転入者数は410人です。33人の転入超過となっております。

片野たいが

いま答弁いただいた数字が他の自治体と比較してどうかといったことはわかりませんが、私の肌感では同世代の友人は半数近く、もしくはそれ以上が転出していると感じています。まずは扶桑町で育った方が一人でも多く扶桑町に住み続けて欲しいと思っています。国の地方創生事業による「移住支援補助金」など支援制度があることは承知していますが、

扶桑町で生まれ育った若い世代(20代・30代)の定住を促進するような主な施策と実績についてお聞きします。

長期優良住宅等定住促進補助金につきましては、町外在住者に対する移住促進だけでなく定住促進のため、町内に在住の子育て世帯が町内で長期優良住宅を新たに取得される際にもご活用いただいており、令和6年度では対象者71件のうち14件は町内在住者が、実家を出て新たに住宅を取得される際などに活用いただいております。

若い世代が定住を決める要因は様々あります。扶桑町第5次総合計画後期計画策定時に行った町民アンケートでは、「扶桑町に住み続けたい理由」として、30代〜40代の世代は他の世代と比較して「子どもの保育・教育の環境が良いから」と回答している割合が多いという結果が得られております(18.0%)。

扶桑町では児童センターを始めとした施設の充実だけでなく、令和7年度には女性がん検診メニューの対象拡充や給食費補助の拡充を行っております。今後もハードとソフト両面からの支援を充実させ、子育てしやすいまちを目指すことにより、定住を促進していきます。

片野たいが

全体的な定住政策が実施され一定の成果が出ているといった答弁をいただきました。私の友人が町外でイベントをやる際に、生まれ育った扶桑町で頑張っている自分をPRしたいとポスター掲示の相談を受け、町の職員に相談させてもらったところ文化会館での掲示を案内してもらいました。町の案内に友人はとても感謝をしていました。こうした小さなことから扶桑町を好きになる、住み続けたいと思ってもらえると思います。

扶桑町出身の若者の町内への定住やUターンを促進するため、町外在住者であっても扶桑町出身の若者が行うイベントなどの取組みを町でPRするなど、若者を応援する窓口を設けてはどうか、お聞きします。

町としてイベント等の周知を行うにあたっては、公平性の観点から主に町主催事業、町内で開催される営利目的でないもの、町内の団体が行う営利目的でないものを原則対象としており、町内鉄道駅の掲示板等に掲出を許可しております。町外で実施されるイベント等であっても、内容を確認したうえで、文化の振興に関わるものは文化会館にて、スポーツの振興に関わるものは総合体育館にてポスター等の掲出を許可することがありますので、それぞれの施設へ相談するよう案内しております。扶桑町出身者の実施するイベント等におきましても、内容を確認させていただき、施設によってはポスター等の掲示が許可できるものについてはご案内させていただきます。

片野たいが

一例でポスター掲示の例をお聞きしました。私はなんとか扶桑町出身の若者世代に扶桑町を売り込むようなインセンティブな施策を展開する必要があると考えます。これはほんの一例ですが、扶桑町で学生生活を送った20代の世代が集まって扶桑町のことを考える機会を応援するような補助制度を考えてはどうでしょうか。

予算はふるさと納税の寄付項目の増額分でまかなってはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

扶桑町では20歳のつどいを開催しており、高校を卒業した後も20歳という節目を迎えるにあたり同窓生が集う機会を設けております。それ以降の同窓会等につきましては、これまでも私的に各自で開催されているかと推察されますが、こうした集いへの支援については特定の学校や年代、グループに偏った支援になってしまう可能性が高く、補助対象とならない他の集いとの不公平感が強まることもありますので補助金の創設は考えておりません。したがいまして、ふるさと納税の使い道への追加につきましても考えておりません。

Section 03
(3)ふるさと納税の使途項目について
片野たいが

「補助対象とならない他の集いとの不公平感が強まる」といった答弁は少し残念だと思います。扶桑町出身者にインセンティブを持たせる施策を展開することは、扶桑町出身者に定住を促進するといった目的を達成する補助金の持つ集中と選択の趣旨に合致していると私は思います。ここからは、ふるさと納税制度についてお聞きしていきます。多くの方が「海の幸」「特産品」など返礼品について思い浮かべられると思います。

そもそも、ふるさと納税とはどういった制度なのでしょうか。

ふるさと納税制度は、「自分を育ててくれた地域に恩返しがしたい」「地方のまちづくりを応援したい」という想いを形にするために2008年に始まった制度です。背景には、人口の都市部集中によって地方の自治体の税収が減少し、地域の行政サービスが維持できなくなるという深刻な課題がありました。

多くの人が地方のふるさとで生まれ、その自治体から医療や教育等様々な住民サービスを受けて育ち、やがて進学や就職を機に生活の場を都会に移し、そこで納税を行います。その結果、都会の自治体は税収を得ますが、自分が生まれ育った故郷の自治体には税収が入らないという構造が生まれております。

そこで導入されたのがふるさと納税制度です。自分の意思で応援したい自治体を選び寄付をすることができ、寄付額のうち2,000円を超える部分は翌年の住民税や所得税から控除されるため、実質的には「税金の一部を自分の思い入れのある地域に移す」ことが可能になります。集まった寄付金の使い道等を見たうえで、教育、福祉、災害復興、地域活性化など自分が共感できる分野に力を入れている自治体を選ぶこともできる制度です。

片野たいが

「生まれ育ったふるさとに貢献できる制度」、「自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができる制度」として創設されたとのことです。

それでは、ふるさと納税制度の「3つの大きな意義」についてお聞きします。

「ふるさと納税」は、都会に住む人々が生まれ故郷やお世話になった地域に貢献できる仕組みです。この制度には三つの意義があります。第一に、寄附先を選ぶことで税の使われ方を考える機会を提供し、税への意識を高めます。第二に、故郷や応援したい地域を支援し、地方の環境や人材育成に貢献します。第三に、自治体同士が工夫して魅力を発信することで、地域の活性化を促進します。これにより、納税者と自治体が共に成長し、地方の活力と未来を築くことが期待されています。

片野たいが

寄付者にとって寄付金がどのように活用されているかについて、寄付者や住民にとって分かりにくいという指摘もあるようです。町のホームページを見てみましたが、「ふるさと納税ポータルサイト」が目を引く作りになっていると感じました。ふるさと納税を促進するためには致し方ないかと思います。

使途目的について事業に関する写真を掲載するなどもう少しわかりやすくしてもらいたいと思いますがいかがでしょうか。

町ホームページにおいて、「寄附をお寄せいただきたい事業」については、現在ふるさと納税の概要とともに掲載しております。ホームページの閲覧者にとって使途目的がわかりやすいように、写真を掲載するなど、わかりやすい方法を検討します。

Section 04
(4)ふるさと納税額の増額策について
片野たいが

使途目的についてわかりやすい方法を検討いただけるとのことでありがとうございます。さきほど答弁されたように「生まれ育った自治体は、子ども時代に医療や教育といった公的サービスを提供してきたにもかかわらず、成人後の転出により納税先から外れてしまう例がある」とのことです。自治体から受けた医療や教育等様々な住民サービスを金額に換算することは難しいと思いますので、

「医療費・保育所費・小中学校費」の概算額からひとりあたりが18歳までに享受する予算額を教えてください。

令和7年度当初予算における一般財源ベースで子ども医療費が221,378千円、保育所費が123,008千円、小中学校費が403,257千円となっております。令和7年3月31日現在の人口から一人当たりの予算額を算出し、その金額をもとに18歳までに享受する金額を算出いたしますと、子ども医療費が721,746円、保育所費が467,712円、小中学校費が1,248,048円で、合計いたしますと2,437,506円となります。

片野たいが

答弁いただいた予算に加えて児童館建設費や様々な補助金など、相当な額になると思います。ふるさと納税については、納税された額と控除にあたる額との差額について何度となく質問されていると思います。返礼品競争になれば「海の幸」など持たない地域はどこも苦戦を強いられると思いますが、扶桑町では返礼品や取扱サイトにいろいろ工夫をされ納税額の増額に努められていると思います。先日議会に報告のあった収入資料で寄付金額が3千5百万円と昨年比10倍ほどの歳入が計上されていました。

そういったことも含めてふるさと納税額の現状についてお聞きします。

令和6年度は、新たに4つのポータルサイト及び8種類の返礼品を新たに追加し、現在8つのポータルサイト及び54種類の返礼品で寄附の受付を行っています。また、オンラインワンストップ特例申請システムを導入し、納税者の利便性を高めることで寄附の増加を図っているところです。令和6年度は窓口での大口の寄附もあったためすべてが取り組みの成果とは言い切れませんが、令和6年度の寄付金額は前年度と比較して8割ほど増加してきており、一定の成果は得られたと考えております。

今年度は2つのポータルサイトを追加し、町内の飲食店などで利用できる電子クーポンを新たに導入する予定です。引き続き新たな返礼品の拡充にも取り組み、寄附の募集を強化していきたいと考えております。

加えて、国が認定した地方公共団体の地方創生事業に対し企業が寄附を行った場合に最大で寄附額の9割が軽減される仕組みである「企業版ふるさと納税制度」についても、企業に利用いただけるよう寄附の募集を進めていきたいと考えております。令和7年1月に仲介事業者1社と委託契約をしました。大口の寄附があったこともありますが、令和6年度には総額28,100,000円の「企業版ふるさと納税寄附金」をいただきました。令和7年度以降も仲介事業者を増やすなど、引き続き募集を進めてまいります。

片野たいが

「企業版ふるさと納税寄附金」による増額が主な増額理由とのことでした。電子クーポンの導入を考えられるなど、いろいろ工夫される中でふるさと納税額の増額にむけ取り組まれていることがよくわかりました。難しいとは思いますが、扶桑町内で町外に本社のある企業への働き掛けの検討もお願いしたいと思います。ここまでふるさと納税の導入目的をお聞きしてきました。町としてもいろいろ工夫されていることも分かりました。

そこにもう一つふるさと納税本来の目的である転出される方への周知・PRを「扶桑町のシビックプライド」に即した案内を封入し、転出先やインターネットを通して生まれ育った扶桑町と持続的な関係を築く「ふるさとサポーターズ」としての仕組みづくりを考えていただき、「ふるさと応援プログラム」として取り組まれ、寄付額増額に向けての検討をされてはどうでしょうか。

「ふるさとサポーター」につきましては、各市町において定義された役割に違いがありますが、地域外の人々が特定の自治体と継続的に関わる「関係人口」を創出し、地域活性化を図る取り組みであると認識しています。

本町で「ふるさとサポーター」制度を創設し、参加者にふるさと寄附金の募集などをボランティアで行っていただくことも一定の効果が期待できる取組であると考えられます。一方で本町における「ふるさとサポーター」の役割の明確化、制度の周知及び維持など様々な課題も考えられます。

現在扶桑町では、転出手続きのため来庁された方に対し、戸籍保険課窓口で転出後に必要な手続きをまとめた案内をお渡ししておりますので、ふるさと納税に関する案内も一緒に配付することは一定の効果が期待できる取組であると思います。まずは転出される方へふるさと納税のPRをすることを検討していきます。

Comment
まとめ・コメント
片野たいが

転出される方へふるさと納税のPRをすることから検討いただけるとの前向きな答弁ありがとうございます。

最近では扶桑町外からの職員採用も多いと聞いています。「ふるさとサポーター」制度を考えられる際には、その方たちに扶桑町をよく知ってもらい「扶桑町のシビックプライド」を考えてもらういい機会にもなると思いますので、20代、30代の若い世代で施策として提案いただいてはどうでしょうか。そうしたこともお願いして、この質問を終わります。

ふるさと納税に関しては「ふるさと応援」へのこだわりをお聞きしました。詳細なご説明をいただき、ありがとうございました。当局の真摯なご答弁に感謝申し上げ、一般質問を終わらせていただきます。