中学校部活動の将来展望について
教育 2025年6月定例議会

中学校部活動の将来展望について

国が推進する部活動の「地域展開」に向けた扶桑町の取り組み状況を、予算・人材確保・教師の負担軽減といった視点から質問しました。

Background
質問の背景

令和4年7月にスポーツ庁が公開した提言では、「生徒のスポーツ機会確保」「教師の負担軽減」「持続可能な部活動体制の構築」の3点が示されました。令和6年12月の提言では、公立中学校の部活動を地域のスポーツ団体などに委ねる「地域移行」について、令和13年度までに休日の部活動を全て移行することを目指す内容がまとめられ、令和8年度からの6年間を「改革実行期間」と設定。また、名称が「地域移行」から「地域展開」に改められ、学校と地域が連携して部活動を支えることが明確にされました。

令和7年5月6日の中日新聞では「部活地域移行まだまだ手探り」との見出しで、専門性の高い指導が期待される一方で資金面・指導者確保・保護者の送迎負担増などの課題が残ることが報じられました。

本質問では、保護者の方にいっそうの理解を得ていただくことを主旨に、町の将来展望・予算・人材確保・教師の働き方改革を中心にお聞きしました。

Section 01
(1)地域移行から地域連携・展開への変遷について
片野たいが

最初に「中学校部活動の将来展望」についてお聞きします。

地域クラブ活動を地域展開していくうえで、もっとも大切にしていることについてお聞きします。

本町は、令和5年度より部活動の地域移行・地域連携を進めており、当初よりもっとも大切にしていることは、「中学生もふくめた多様な世代がスポーツ活動や文化活動に参加し、楽しく交流できる場」を目指すことです。

部活動は、少子化がどんどん進み、中学校単位でチームが組めない学校が全国規模で出てきています。本町も例外ではなく、将来子ども達がスポーツ・文化に触れられる環境がなくなってしまう前に、規模を中学校単位から地域単位に広げ、地域クラブとして運営することで、多様な世代が関わる生涯スポーツ・文化につながる環境づくりに努めています。

片野たいが

「扶桑町地域クラブ活動推進プラン」がホームページで公開され、すでに取り組みが進められているようです。

「扶桑町地域クラブ活動推進プラン」について、現状の取り組みと今後の展望についてお聞きします。

令和5年度より国から補助金をいただき、段階的に部活動指導員を増員して休日の部活動の地域連携に取り組み、令和7年度より両中学校と連携しながら、令和8年度の地域展開を目指すというスケジュールのとおり進んでいます。両中学校では来年度の地域クラブ活動スタートに向けた準備期間が今年度7月より始まるため、すべての指導者が知恵を出し合って話し合いが進んでいる状況です。

また、令和8年度の夏より地域クラブをスタートするに当たり、先立って令和7年4月より扶桑町地域クラブの第1号となる「ランニングクラブ」を創設しました。小学校1年生から中学校3年生まで参加でき、見守りとして高校生以上の地域ランナーも交じって活動しています。多様な世代が参加できる地域クラブとして良いスタートが切れており、すでに登録者数は50名を超えています。

学校現場をよく知る教員を兼職兼業で地域クラブ活動推進コーディネーターとして配置し、ランニングクラブを始めとする地域クラブ活動推進に関するサポートをしています。今後は、このランニングクラブで実施した内容をもとに課題を洗い出し、地域展開・地域連携の計画を順次見直して、より良い方向性を見出していく予定です。

Section 02
(2)予算について
片野たいが

令和7年度当初予算の「地域クラブ活動推進事業委託料」699万7千円について、令和6年度まで12部活動であったが7年度から20部活動に拡大する計画との説明がされています。

この委託料の委託先と委託業務内容についてお聞きします。

わっと楽らくスポーツふそうに委託しており、内容は、指導者確保のための指導者バンクの設置・管理、補助員の立場となる指導者の派遣・報酬の支払い、地域展開に向けての各団体との調整などです。学校教育課の部活動地域展開・地域連携担当と随時情報共有しながら進めています。また、地域クラブ活動推進コーディネーターの報酬も含んでいます。

片野たいが

「令和5年度より国から補助金をいただき」とのことですので、「地域クラブ活動推進事業委託料」の財源内訳についてお聞きします。

地域クラブ活動推進事業委託料につきましては、一般財源で行っております。また休日の部活動で顧問の教員の代わりに指導していただく部活動指導員につきましては、町の会計年度任用職員として採用し、一般財源と国及び県からの部活動指導員配置事業費補助金を充てております。

片野たいが

令和7年度当初予算で「部活動指導員20名分」の「会計年度任用職員人件費」が計上されています。

この部活動指導員の業務について具体的にお聞きします。

現在、両中学校に配置されている指導者には、「部活動指導員」と「補助員」の2種類があります。部活動指導員は町が認める指導者として会計年度任用職員として町が採用し、顧問の教員の代わりに指導や引率が可能です。また、補助員はあくまで補助のため、補助員のみで部活動の指導に当たることはできません。

段階的に地域展開を進めるために、令和6年9月より顧問の教員がいなくても休日の部活動を実施できるよう、このような形で進めています。

片野たいが

会計年度任用職員人件費のうち部活動指導員の時間単価と総額、あわせて財源内訳についてもお聞きします。

部活動指導員の人件費につきましては、1時間単価1,600円、1日当たり3時間の活動で、活動日である休日を52週とし、20人分を積算して、499万2千円で計上しています(令和7年度予算書316ページ・生涯学習課(体育館)会計年度任用職員人件費1,996万8千円のうち)。

財源内訳は、一般財源と国及び県からの部活動指導員配置事業費補助金を充てています。

片野たいが

「わっと楽らくスポーツふそう」は「扶桑町地域クラブ活動推進プラン」の大きな担い手となっているようです。

「わっと楽らくスポーツふそう」の令和7年度収入について町からの委託料が占める割合・事業規模などを確認するにあたり、委託料の受け入れ金額・会費収入・繰越金など総収入額の内訳をお聞きします。

わっと楽らくスポーツふそうの収支状況につきましては、町が委託しています「地域クラブ活動推進事業委託料」については把握しておりますが、わっと楽らくスポーツふそうの全体の会計につきましては関知しておりません。

Section 03
(3)地域クラブ活動の現状と今後について
片野たいが

「全体の会計につきましては関知しておりません」との答弁ですが、委託先の財務状況については契約の方法によっては必要だと考えますので、あらためて決算報告のさいに確認させていただきます。

「地域クラブ活動推進事業委託料」について令和6年度まで12部活動、7年度から20部活動に拡大する計画との説明がされています。4月からすでに開始されているのか、現状をお聞きします。

令和7年度予算を計上する段階では20部活動に部活動指導員を派遣できると見込んでいましたが、令和7年4月時点では派遣ができない部活動があり、17部活動となっています。

今後は、3年生が部活動を引退した後の新体制に向け、引き続き指導員を探していきたいと考えています。

片野たいが

これまで中学校の部活動は学校教育の延長線上のような理解をしていましたが、将来的には有料での実施に移行されるのか、その場合は学校との関わりはどうなるかなど保護者の方の関心事だと思います。現在の状況から、これまで持っていた部活動の意義はどのように考えればよいのか、お答えできる範囲でお聞きします。

現在、本町としては「令和8年度の夏以降、休日の部活動は実施しない」という方針で地域展開・地域連携を進めていますが、これまで部活動が担ってきた教育的意義は大変大きいものと捉えています。

そのため、指導者として地域クラブで子どもたちを指導する方々には、教育的な面も含めた研修を継続的に実施していく予定です。また、希望する教員については、わっと楽らくスポーツふそうに指導者登録をして兼職兼業という形で指導ができる体制を整えています。

平日の部活動については現在のところ令和8年度の夏以降も継続をしていく方針のため、休日に指導に入る方と顧問が「部活アプリ」を活用して、連携をとれるよう整備する予定です。地域クラブ活動推進事業は、扶桑町の未来につながる大切な事業だと捉えており、中学生も含めた多様な世代がスポーツ活動や文化活動に参加し、楽しく交流できる場を整えられるよう努めてまいります。

片野たいが

こうした地域連携・展開の取り組みの中で、教師の負担軽減に成果が出ているのかお聞きします。

段階的に地域展開を進めるために、令和6年9月より顧問の教員がいなくても休日の部活動を実施できるよう進めています。結果的に、教員が休日の部活動にあたる時間が減り、教員の働き方に繋がっています。令和5年度と6年度の教員の平均在校時間を比べると減少傾向にあります。

Comment
まとめ・コメント
片野たいが

教師の働き方についても、平均在校時間にこうした取り組みの成果が出ているとのことでした。

部活動の連携・展開については、当初の計画から方針が「移行から連携・展開」に変わりスケジュールなども変更になるなど課題が多い中、扶桑町では取り組みに工夫をされ順調に進められていると感じました。今後も補助金を活用した予算をしっかり確保していただき、持続可能な人材確保に知恵を絞られ、できるだけ保護者の負担軽減が図られるようお願いします。

「少子化がどんどん進み、中学校単位でチームが組めない中学校が全国規模で出てきています。扶桑町も例外ではなく」との答弁もありました。先日の新聞記事では「出生数 初の70万人割れ」とのことです。大きな視点で、学校の統廃合も検討される時期ではないでしょうか。たいへんナイーブな課題でもありますので、また別の機会にあらためてお聞きしたいと思います。

Video
議会中継・動画
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